実施設計中の倉坂の家。
1階のフローリングには杉(厚み3cm)を使う予定です。
杉のフローリングの一番良いところは温かさです。
杉は軽くて、断熱効果が高い木ですが、
他に比べてやわらかく、傷が付きやすいという
デメリットもあります。
確かに欧米では、硬い広葉樹が床材として使われています。
杉のような柔らかい木を床に使うことはありません。
でもそれは、室内も靴で歩く欧米だからであって、
靴を脱ぐ日本人のライフスタイルを考えればむしろ柔らかくて、
肌触りのよい杉の方がむいています。
表面がピカピカで傷が目立ち、どんどんくすんでいく、
スリッパ暮らしの合板フローリング。
日に焼け、人が歩くほど表面が磨かれ、深みを増していく
素足暮らしの無垢のフローリング。
皆さんはどちらで暮らしたいですか?
五藤久佳デザインオフィス 坪内